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東方神起茶屋

東方神起(二人)に対する歪んだ愛と腐女子のオタク心を片隅で叫ぶブログ 同時に平和について真剣に訴えていきます。歴史修正主義、差別主義、絶対NO! 
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※ユノとチャンミンが探偵やっている、という妄想小説です。
苦手の方は読まないで下さい。


こちら東方探偵社 2

「怪盗だって、すごいねチャンミン。お父さんの時もこんなすごい依頼なかったよ!」
興奮したユノがチャンミンの肩をバシバシ叩く。痛い…
「ヒョン…落ち着いて下さいよ~怪盗なんて映画や小説じゃあるまいし、ありえませんよ」
「でも、実際に依頼が来たじゃん?」
「だから~いたずらや嫌がらせの類か、何か裏があるかのどちらかですよ」
「裏って?」
「…エリカ…依頼してきたのは女性?」
ユノの疑問はまたしてもスルー。
ストーカー対策依頼と同じ種類の「虚言」ではないだろうか?
「いいえ、依頼してきたのは初老の弁護士さんです。名前はスン氏」
「弁護士?」
「明日、そのスン弁護士さんの事務所で詳しい話を聞く事になってます。お二人で行ってきて下さい」
「分かりました~楽しみだな~」
「………………」
嬉しがるユノの横でチャンミンは不信感を拭えなかった。

翌日、ユノとチャンミンが依頼主であるスン弁護士の事務所を訪れると、雰囲気の良い初老の男性が向かえてくれた。
二人はソファに座り、詳しい話を聞くことにした。
怪盗から「ダイヤのネックレスを頂く」と予告状が届いたのは、スン弁護士の雇い主であるフォン氏の家である。
フォン氏といえば大企業の経営者で、経済誌などにもインタビュー記事が載る有名人だった。
今はフォン氏はアメリカに出張中で、スン弁護士に対処を頼んできたのだ。
「家の方は他に誰が?」
「奥様は数年前に亡くなられまして…一人息子のカイエ君とフォン氏の妹であるスウさん。後は使用人だけです」
「警察には届けましたか?」
「いえ、フォン氏がそれはするな、と…」
「何故です?いたずらかと思っているのですか?」
「いえ…フォン氏は妹のスウさんの仕業ではないか、と疑っているのです」
「妹さんを?何故です?」
「狙われたダイヤのネックレスはフォン氏の母親の形見なのです。今度スウさんは結婚する事になっていて。そのダイヤのネックレスは自分の物だから持っていくと言い出したのです」
ユノとチャンミンは無言で顔を合わせた。なんだか複雑な事情になってきた…
「お母さんの形見なら、その言い分も分かるのでは…?」
「元はフォン氏の奥様が譲り受けたのです。だからフォン氏は息子のものだと主張して譲りません」
「そこで、今回の怪盗予告が起こった…」
「はい。だから妹さんがダイヤのネックレスを手に入れる為の芝居ではないか、と」
「警察に届けないのは世間体を恐れて、ですか?」
「そういう事です」
「何か対策はとられているのですか?」
「保管している金庫に見張りをつけるぐらいしか思い浮かびません。そこで何かお知恵を拝借したいのです」
ユノとチャンミンはまた顔を合わせた。
「とりあえず家の見とり図が欲しいです。後は金庫の居場所とか」
「これから家に行ってみませんか?」
「よろしいのですか?」
「はい、みんなに話はしてありますので」
ユノとチャンミンはフォン家の豪邸に足を踏み入れる事になった。

つづく

※これもなかなか話が進まなかったりして…;








※ユノとチャンミンが探偵やっている、という妄想小説です。
苦手の方は読まないで下さい。



こちら東方探偵社 1

「お早うございます。お父さん、お母さん。今日も天国から僕たちを見守っていてくださいね」
朝の恒例になっている両親への挨拶をすませると、ユノは事務所に入っていった。
チャンミンは先に来ており、すでに秘書のエリカと今日の依頼を確認している。
「あ、ヒョン。早く来て下さい。今日の依頼は3件ですよ。」
「うん、どんな内容?」
「2件はいつものごとく「ストーカーを諦めさせる為に恋人のふりしてデートして欲しい」って内容です…」
「またか~ストーカーってそんなに増えているのかな~怖いね」
「………………」
「………………」
チャンミンとエリカは鈍感なユノの発言を軽く無視した。
このテの依頼はイケメン探偵であるユノとチャンミンとデートしたい、という夢を叶える為のでっちあげだと分かっているからだ。
気づいていないのはユノだけである。
『こんなので大丈夫なのかな~?』
と、チャンミンは心配になる時がある。
ユノとチャンミンの二人が、両親の経営していた探偵社を再開させたのは一年前である。
ユノのお父さんが経営していた探偵社であるが、チャンミンのお母さんと10年程前に結婚してから、夫婦二人で切り盛りしていたのだ。
その時からユノとチャンミンは兄弟となり、家族4人で楽しく暮らしていたのだが、両親は事故で5年前に亡くなってしまった。
二人は両親の残してくれた探偵社を引き継ごうと決めた。
頑張って探偵ライセンスを取得して再開したのが一年前なのだ。
超イケメン二人の探偵社は、女性たちの依頼が殺到して大盛況であったが、その依頼のほとんどがでっちあげであり、そのうちお客同士で争い事まで起きるようになってしまった。
チャンミンは対策として
「依頼はメールのみの受付」
「事務所の場所は秘密」
そして、美人秘書を雇い、彼女に依頼の厳選をさせる事にしたのである。
雇われたエリカは頭脳明晰で美人だが、女性にしか興味がないのでユノとチャンミンには何も感じない。
この探偵社で働いていれば、美人女性に会える機会が多くて楽しい、という理由で働いているのであった。
「まあ、この2件は許容範囲でいいと思いますよ。初めてのお客さんだし、話してみて「一度デートすれば満足してくれる女性」だと判断しました」
「満足って?」
意味が分かっていないユノが尋ねるが、これも二人は軽くスルー。
「ヒョンと僕のどっちです?」
「一人ずつです。効率いいでしょ」
「いつ?」
「今日ですよもちろん。11時からランチ付で午後6時まで。デートプランはお任せなので組んでおきました。お店の予約も済ませておりますのでこの通りにデートして下さい。最後は自宅へ送り届ける。きっちり時間通りに終わって下さいね。特にユノ」
「え?何が?」
「何がじゃないですよ。いっつも「もう少しだけ傍にいて…」なんて言われて時間超過してるでしょうが」
「でもな~やっぱり不安だと思うんだよ…変なストーカーに付きまとわれて…」
「………………」
「………………」
だからでっちあげなんだってば…
言おうかと思うのだが、チャンミンは諦めて心の中でため息をついた。
『こんなに人を疑う事を知らないユノが探偵なんてやっていけるのかな~』
それは、探偵社を再開する前から思っていた事だったが
『両親の残してくれたものを無くしたくない』
というユノの強い気持ちは理解出来たし、チャンミンも同じだった。
『足りないところは僕がフォローすればいいか』
チャンミンはそう思って今までやってきた。実際、上手くいっているのだが…
「残りの依頼は何?」
「それがすごいですよ。東方探偵社初めてのビッグな仕事です」
「へ~何々?」
ユノがワクワクしている。
「なんと、怪盗からダイヤのネックレスを守って欲しい、という依頼です」
「怪盗~?」
ユノとチャンミンの二人は合唱した。


つづく


※すみません~;趣味丸だしの話になると思います;







※ユノがヴァンパイアに狙われる、という妄想小説の番外編です。
苦手な方は読まないで下さい。
完全自己責任でお願いします。

今までのお話  1  2  3  4  5  6  7  8
(本編のアダルトシーンは削除しました)

Pure Blood 番外編(途中から18禁)


『…ヴァンパイアだ…』
チャンミンはパーティー会場で、ユノと話している外国人男性を見て直観した。
今日は某ファッションブランドメーカーの記念パーティーに呼ばれ、ユノといっしょに出席していた。 有名なブランドだけあって、多くの著名人が訪れ、ユノとチャンミンは挨拶周りに大忙しだった。
ユノと離れてマネージャーと話していたチャンミンが、ふとユノを見ると、四十代後半の年齢らしき外国の男性と話しているのが目に入った。
だが、その男性はヴァンパイアだったのである。
『契約者』となったチャンミンは「普通の人間」と「ヴァンパイア」の区別がつくようになった。
そうなると、思っていたよりも多くのヴァンパイアが人間社会に紛れて暮らしているのに気づいた。
そして、そんなヴァンパイア達は必ずと言っていいほどユノに近づくのだ。
『…またか…』
心の中で舌打ちしながら、チャンミンはすぐにユノの傍に駆け寄る。
少し驚いたが、ヴァンパイアの男性は流暢なハングル語を話していた。
「ヒョン…」
「あ、チャンミン」
ユノといっしょにヴァンパイアがチャンミンを見つめる。
チャンミンがヴァンパイアと分かるように、相手もチャンミンが『契約者』だと分かるようである。
チャンミンを見るといつも「あ…」という顔をする。
今回も例外ではないが、いつもと様子が違う気がした。
「こんにちは、君がユノ君のパートナーのチャンミンだね?たった今、話していたところだよ。エリック・ナイトラーだ。初めまして」
「チャンミン、ナイトラーさんはこの会社のデザイナーだそうだよ」
ヴァンパイアの男性が握手を求めてくるが、手にはしっかり手袋をしている。体温を悟られない為だろう。
「どうも…」
チャンミンは握手を返しながら、不機嫌そうに睨み付けた。
そんなチャンミンの様子にユノは「?」という感じである。
その時、ユノを呼ぶ声があったので、ユノは「失礼します」と丁寧に挨拶して場を離れた。
チャンミンはほっとしながら、再びヴァンパイアのエリックを睨んだ。
ユノに近づくな…とくぎをさしておこうか… などと考える。
これまで会ったヴァンパイアはチャンミンの姿を見ると、怯えたようにすぐにユノから離れて行ったが、このエリックにそんな様子はなく、興味深げにチャンミンを見つめてくる。
チャンミンはそれが不快だった。
「君がユノ君の「刻印者」か…『契約者』とは驚いたな…」
エリックが周りに聞こえないよう声をひそめて話しかけてくる。
チャンミンは無視しようかと思ったが、かねてからの疑問を聞いてみる事にした。
「どうしてお前たちヴァンパイアはヒョンに…ユノに近づく?」
「そりゃあ、『刻印』の刻まれた人間なんて見たことがないからね。興味を覚えるさ」
「……………」
なる程…そういう事か…
また、獲物として狙われるのではないか、という不安は消えた…
が、おもしろくない事に変わりはない。誰であろうとユノに近づく者は気に入らないのである。
「君はどうやってマイケルの『契約者』になった?」
「え?」
チャンミンはエリックの言っている意味が分からなかった。
「君と契約を交わしたヴァンパイアはマイケルだろう?マイケルは始祖「ドラキュラ様」の直系だ。どうやって彼と『契約』したんだ?」
「………………」
そんな事を聞かれてもチャンミンは知らない。
あの時は、ただユノを助ける為に契約しただけだ。ヴァンパイアが誰かなんてどうでもよかった。
「何故、気になる?」
「そりゃあ…君は知らないかもしれないが、普通『契約者』はヴァンパイアから軽蔑されるんだ。自分の欲望を叶える為に『契約』するからね。大抵は「人間社会での成功」と引き換えだ」
「………………」
「それなのに、あの気高い「始祖様」の血と『契約』しているとは…しかも人間の『刻印者』までいる。興味をもって当然だろう」
「そんな事を聞いてきたヴァンパイアはいなかった…」
「ほとんどのヴァンパイアは人間から変貌した『平民』だからな。「始祖様の血」は怖いから近づきたくないのだろう」
「あなたは違うようだ…」
「私は生粋の貴族なのでね」
チャンミンは眉を寄せてエリックを睨んだ。
こういう自分の「出生」を自慢する奴は人間だろうとヴァンパイアだろうとチャンミンは嫌いだった。
「おっと…」
エリックはポケットから携帯を取り出し、画面を見つめる。
「残念だが、もう行かないといけない」
「………………」
「では、またどこかで会おう。君のパートナーは魅力的すぎるから、せいぜい気をつけたまえ」
チャンミンは瞳に怒りを浮かべながら、立ち去っていくエリックの背中を睨みつけた。


※これ以後は十八歳以下の方は閲覧禁止でお願いします。
アダルトなシーンとなりますので、苦手な方や、嫌悪感を覚える方もお読みくださいませんようお願いします。
管理人のHPへ移動しました。
http://pinkyfish.ojiji.net/shinkinovel1.html









※ユノがヴァンパイアに狙われる、という妄想小説です。苦手な方は読まないで下さい。
完全自己責任でお願いします。

今までのお話 1  2  3  4  5  6    7

Pure Blood 8

「待つのは本当に今日だけですからね」
「分かっています。ありがとう」
次の日になってもユノは目を覚まさず、驚いたマネージャーは医者を呼んだ。
医者の看たては
「とりたてて、身体に異常は見当たらないが、体温がとても低くなっている。心拍数も通常より少ない。病院で専門家に看てもらった方がいい」
との事だった。
マネージャーはすぐに病院に運ぼうとしたが、チャンミンが止めたのである。
詳しくは話せないが、ユノは病院に行っても治らない。今日、一日待って欲しい、と訴えた。
マネージャーは納得できないまでも、チャンミンの必死の形相に何かを感じ取ったらしく、しぶしぶユノを病院に連れて行くのは明日まで待つ事を約束してくれたのである。
「僕は出かけてきます。カーテンは絶対開けないで下さい」
考えるのも嫌だが…
もし、ユノがヴァンパイアになっていたとしたら…太陽の陽にはあてられない…
「…分かりました…私はずっとユンホさんに付き添っていますので、何かあったら携帯に連絡してください」
「はい、本当にありがとうございます」
チャンミンはホテルの部屋を飛び出して、あの教会に向かった。チャンミンを助けてくれた十字架をくれた牧師のいる教会である。
おそらく、あの牧師は何かを感じ取ったからこそ、自分に十字架を渡したのだ。
何か知っている筈だ。
チャンミンはそう考えたのである。それに縋るしかないのも事実だった。
 
教会の中で、牧師が一人で祈りを奉げていた。
中に入ってきたチャンミンを認めると、眉をひそめた。
「何かありましたか…?」
「…頂いた十字架は灰になりました…あの日いっしょに来た友人が眠りについたきり、目を覚ましません…」
昨夜の出来事をチャンミンは詳しく牧師に話した。
「…うむ…」
牧師はしばらく考えこんでいたが、壁の時計を見て、チャンミンに尋ねた。
「ご友人を助けたい、と思いますか?」
「はい」
チャンミンはきっぱりと言い切った。
自分は神や悪魔を本気で信じている訳ではない。が、ユノは信じている。
「では、ついてきなさい」
牧師はそう言って、教会の地下にチャンミンを誘った。
地下の一番奥の部屋に入ると、そこはレンガで出来た丸い空間だった。冷蔵庫のように寒く、異様な雰囲気を感じる。何も置いていないガランとした部屋で、扉を閉めると牧師が蝋燭を灯すまで真っ暗だった。
蝋燭の明かりではそれほど明るくないので、ほとんど何も見えない状態である。
「いらしてますか?実はカートが次のパートナーを見つけたようです」
牧師が誰かに語りかけるようにしゃべると、誰もいない闇の空間から複数の声がしたので、チャンミンは驚いた。
(…カートが?我々の約束より10年早いではないか)
(よほど気にいった人間が現れたのか…)
(…この前の人間か…確かに、あの人間の血は無垢で美味だろうな…)
ユノの話をしていると分かったチャンミンの胸に怒りが湧きあがってくる。
「どうなさいます?この者の話ではカートは本気のようです。すでに血を与えたらしい」
(なるほど…下僕ではなく…本気でこれからの時間を過ごすパートナーにするつもりか…)
(どうする?我々の約束では、100年独りで森に籠る筈だったが…)
(10年ぐらい大目にみてやったらどうだ?)
(それでは示しがつかん。問題はどこまで人間が変貌したかだ…場合によってはその人間を殺さねばならん)
チャンミンの身体が恐怖で凍る。
どうやら声の主達もヴァンパイアで、カートを知っているらしい。どうして、この教会の地下で話が出来るか分からないが、チャンミンは知りたいと思わなかった。
「完全には変貌していないようです。血を与えられたが、まだ誰も犠牲にしていません。という事は『刻印』もまだでしょう」
(では、誰かが先に『刻印』を刻みつければいい)
(…私がやろう…)
「いえ、それではヴァンパイアになってしまいます。この者はその友人を「人間」として助けたいのです」
牧師がチャンミンの気持ちを代弁してくれたが、声の主達は白けた雰囲気だった。
(無茶な事をいう…そんな事はカートを殺さねば叶わない)
「では、どうやったら殺せるか教えて下さい」
チャンミンは初めて口を開いた。
(…不可能だ…人間がヴァンパイアを殺す事は出来ない…)
「やってみなければ分からない」
(思い上がるなよ…人間…我々がこうやって話に付き合ってやっているのは、牧師がいるからだぞ。貴様の友人の生死など、本来はどうでもいいのだ)
「一度、血の穢れを消したうえで、この者が友人に『刻印』を刻めば、カートは手を出せないのではありませんか?」
牧師が助け舟を出してくれた。
「あなた方が承認してくれれば出来るでしょう」
(なる程『契約者』になるわけか…どうする?人間)
チャンミンは意味が分からないまま、牧師を見つめた。
「あなたがここにいるヴァンパイアと『契約』し、『契約者』となるのです。そこであのご友人と『契り』を交わせば『刻印』が刻まれた事になり、他のヴァンパイアは手がだせなくなります」
「え?『刻印』とはなんです?『契約者』とは?」
「『刻印』は「永遠のパートナー」の印です。これが刻まれている者は絶対に他の者は手がだせないのです。『契約者』は死した後、ヴァンパイアとなって甦り、契約したヴァンパイアに仕える者です」
「…え…という事は…それをすれば、僕はヴァンパイアになるって事ですか?」
「人間として死んだ後でね…でも、それ以外にあなたの友人を人間のまま救う方法はありませんよ」
「ちょ…ちょっと待って下さい…」
チャンミンは頭の中が混乱してきた。どうなっている…自分はどうすればいい…本当に他の方法はないのだろうか…
しかし、このままでは、カートはまたやってきて、今度こそユノを連れていってしまうだろう。昨夜の出来事から人間である自分が彼に敵わないのは分かっている。
だとしたら、連れていかれる前に、カートよりも先にユノに『刻印』を刻むしかない。
他のヴァンパイアの『刻印』では、ユノがヴァンパイアになってしまうから駄目だ。
「…『刻印』を刻む、とはどうすればいいのですか?」
「…そのままです…肉体的な契りのことで…夫婦の営みというやつです…」
牧師は少し話しにくそうに話した。
「…あの…僕とヒョンは男同士なんですけど…」
(そんな事は知らない…お前たちの都合だ…どうする?契約するのかしないのか、早く決めろ)
(今日の夜はカートを呼び出して尋問してやるから、一日時間が出来るだろう)
チャンミンは考えた。
『刻印』がそういう意味だとしたら…
昨夜、カートはユノに自分を襲わせて自分を殺すつもりだった。その後で、あの部屋でユノに『刻印』を刻むつもりだったのでないか…
「…分かりました…契約します…」
チャンミンは心を決めて前を向いた。
…ユノ以上に、失って怖いものなど何もない。
 

※アダルトなシーンは削除しました
(つづき~からお願いします)


※ユノがヴァンパイアに狙われる、という妄想小説です。苦手な方は読まないで下さい。
完全自己責任でお願いします。

今までのお話 1  2  3  4  5  6

Pure Blood 7

チャンミンはホテルの部屋に駆け込み、ベッドルームに向かった。部屋に飛び込むと、月明かりだけの薄暗い中、ベッドに横たわるユノの姿が目に入る。
「ヒョン?」
眠っているのだろうか?
ゆっくりベッドに近づくと、何か硬いものを踏んだ感触に眉をしかめた。
踏んだものを確かめるとユノがいつも身につけている十字架だった。
鎖が切れて落ちてしまったらしい。
『…今、ユノは十字架をつけていないのか…』
不安を覚えながらチャンミンはユノに近づき、肩を揺さぶった。
「…ヒョン…?」
横たわっていたユノが目を開いて、チャンミンを見つめる。
それを見てチャンミンは安心したが、次の瞬間、ドキリとした。
ユノが潤んだ妖艶な瞳でチャンミンを見つめてくる。
いつもより白い肌、紅い唇は誘うかのように濡れていて…
「…チャミナ…」
潤んだ瞳は真っ直ぐにチャンミンを見つめ、上半身を起こして近づいてきた。
「…ヒョ…ヒョン…」
いつもと違うユノの様子に、チャンミンは不安よりも動揺してしまった。
ユノはこんなに色っぽい瞳をしていただろうか…?
ユノはゆっくり顔を近づけて、チャンミンの唇に自分のそれを重ねた。
『…え……』
チャンミンの頭は真っ白になった。
心臓が飛び出してくるのではないか、と思うぐらいに高鳴る。ユノとキスしたのは初めてだった。
ユノの唇は柔らかくて、冷たくて、濡れている…
唇を離すと、ユノはそのままチャンミンの耳元で囁く。
「…チャミナ…」
艶めかしく響くユノの甘い声…
チャンミンの全身に痺れが走り、力が抜けていった。
しかし、いきなりユノが弾かれたように身体を離した。
「…あ…!」
ユノはチャンミンの手元を見つめ、そのまま気を失ってベッドに再び倒れ込んだ。
「ヒョン?!」
訳の分からないままチャンミンが自分の手元を見つめると、先ほど拾った十字架があった。
ベッドに横たわったユノを覗きこんだ時、その首に二つの小さな傷がある事に気付く。
まるで牙の跡のような…
「よく使い魔から逃れたな…」
不気味な声にチャンミンは後ろを振り返った。
そこにカートが立っていたが、チャンミンは驚かなかった。
心のどこかで、彼がいるだろう、と分かっていたのである。
「…お前…ヒョンに…ユノに何をした…」
恐怖も不安も消えて、怒りだけがチャンミンの胸に渦巻いていた。
「ユノの初めての獲物になれば良かったものを…」
「なんだと…」
「ユノを連れていく。彼は私のものだ」
「ふざけるな!」
チャンミンはカートに掴みかかろうとしたが、身体が突然宙に浮いた。
「…な…?」
疑問を感じる間もなく、チャンミンの身体はすごい勢いで飛んでいき、壁に激突する。
「ぐっ!」
背中を強く打ち付け、チャンミンは床に倒れ込んだ。
「…ふん…人間ごときが…」
「…うう……」
激しい衝撃を受けて息が出来ない。身体を動かせずにチャンミンは床に伏したまま立てなかった。
「これからユノは私のパートナーとなるのだ。お前は邪魔だ」
「……く……」
カートが剣を手に持って近づいてくる。チャンミンはなんとか起き上がろうとするが、見えない何かに抑え込まれ、指一本動かせない。
「貴様の止めは私がしてやる。光栄に思え」
カートが剣を振りかざす。
チャンミンは目をつぶったが、突然、誰かに抱きしめられる。
「あう!」
驚いたチャンミンが目を開けると、ユノに抱きしめられていた。
ユノはカートの剣を背中に受けて、チャンミンを庇ったのである。
「…チャンミン……」
ユノは気を失ってチャンミンの腕に倒れ込んだ。
「…ヒョン…ヒョン…!」
チャンミンはユノの背中に受けたひどい傷を見て、吐き気がしてきた。湧き上がってきた激情のままにカートを振り返ったが、彼の姿は消えていた。
『救急車を呼ばなければ!』
急いでチャンミンが起き上がろうとした時、傷が小さくなっている事に気づく。
『…え…?』
気のせいではなく、徐々にユノの傷は治っていき、やがて完全になくなってしまった。
起きている事態の意味が分からないチャンミンだったが、無事を確かめようとユノの名を呼んで起こそうとした。
「ヒョン…ヒョン…!大丈夫ですか…」
「……………」
「ヒョン…!ユノ…!起きて下さい!」
だが、いくら名前を呼んでも、揺さぶっても、ユノは目を覚まさなかった。
 



※次で終わりです…多分…;






※ユノがヴァンパイアに狙われる、という妄想小説です。苦手な方は読まないで下さい。
完全自己責任でお願いします。
今までのお話 1  2  3  4  5

Pure Blood 6
 
「ヒョン?」
チャンミンは教会の扉を開けて、小さな声で呼んでみた。
教会の奥の席で祈りを捧げるユノの姿が見える。チャンミンの声は聞こえなかったらしく、一心に祈りを捧げている。
その姿があまりに美しく、熱心なので、チャンミンはそのまま声をかけずに待つ事にした。
今日は、スティール写真の撮影で郊外に来ていたが、待ち時間の間にユノが近くに建っていた教会に行ってくる、と言って撮影現場を離れたのである。
撮影の準備が出来たのでチャンミンが呼びに来たのだが…
『待ち時間が過ぎたのに気が付かないなんて珍しいな』
とチャンミンは思いながらユノを見つめていた。
「あの方のお知り合いですか?」
後ろから声をかけられたので、チャンミンは少し驚いて振り返った。
そこには初老の牧師が優しい笑顔をうかべて立っている。
あの方、とはユノの事らしい。
「はい、そうです。呼びに来たのですが、まだお祈りの最中みたいなので…」
「とても熱心に祈ってらっしゃいますね。あなたは?」
「いえ、私はクリスチャンではありませんから…」
「…ふむ…それでは、これをあなたにあげましょう」
「え?」
そういって牧師はチャンミンの手のひらに小さな銀の十字架を乗せた。
「でも、これは…」
チャンミンは少し肩すかしをくらった感じで牧師に返そうとした。が、
「持っていなさい。肌身離さずに」
牧師の真剣な眼差しと強い言葉に、何かを感じて口をつぐんだ。チャンミン自身「持っていなければいけない」と直観を覚えたのである。
「チャンミン、迎えに来てくれたのかい?」
ユノがチャンミンに気づいて早足で駆けてくる。
「…撮影の準備が出来ましたよ」
「あ、もうそんな時間になってた?ゴメンゴメン」
「…いえ、いいんですよ…行きましょう」
「うん、では牧師様、ありがとうございました。失礼します」
「いえ…何か困った事があればいつでもいらっしゃい」
「はい、ありがとうございます」
ユノとチャンミンはお辞儀をして教会を後にした。

***

撮影の後、ユノとチャンミンは別々のスケジュールが組まれていて、二人は別れてそれぞれの仕事に向かった。
ユノがホテルの部屋に戻った時、チャンミンはいなかった。
お風呂に入ってしばらく待っていたが、「仕事が長引いている」というチャンミンからのメールが届いたので、先に眠る事にした。
しかし、ユノは夜中にいきなり目を覚ました。
ベッドから起き上がると、身体が勝手に動いて部屋を出て行く。
まだ、チャンミンは戻っていなかった。
真っ暗なリビングを横切り、バルコニーに向かう。
バルコニーに黒い人影が見えるが、ユノはバルコニーの窓を開けて、その影を招きいれた。
『どうして…』
ユノは自分の身体なのに、自分の思うように動かせなくなっている事に気づいて呆然とした。
黒い影が部屋に入ってくる。近づいてくるにつれてユノは恐怖を感じて後ずさった。
しかし、背中が壁について、それ以上動けなくなる。
真っ直ぐに影を見つめ、近づいてくるのを見ているしかない。
黒い影はカートだった。
『…この人は…人間じゃない…』
恐怖心がこみ上げてきて、急速に身体が冷たくなる。
「どうした…ユノ…?震えている…」
優しい口調だが、否を許さない支配者の響きをもった声だ。そして、ユノは動けない自分を感じている。
カートの冷たい手に顎を掴まれ、その冷たさにユノは思わず目を閉じた。
「…君は私に逆らえない…そうだろう…ユノ…」
カートの冷たい唇がユノの唇に触れる。
彼の口づけは血と死の味がした。

***

「ダメですね~チャンミンさん」
マネージャーが車のボンネットを開けて、そう呟いた。
チャンミンの乗った車が、ホテルの帰り道の途中、いきなりエンストを起こして止まってしまったのである。運転していたマネージャーはいろいろ試していたが、車はまったく動かなかった。
「すぐにタクシーを呼びますから、それでホテルに戻って頂けますか?」
「いいよ、ホテルは次の通りだからここから歩くよ」
「すみません、でも、大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ、危険地帯じゃないし、大通りだから人が大勢いるし」
NYとは言っても、人通りも観光客の多い場所なので、あまり危険はなかった。
「そうですね。では、お願いします。私はレッカー車を呼びますから」
「ええ、気を付けて」
チャンミンは歩き出して、通りの角を曲がった。そこで、チャンミンは異常に気付いた。
人が絶えない筈の通りに誰もいなかったのである。
車も一台も走っておらず、人の声も、何の音も聞こえず、映画のセットのような光景が目の前に広がり、チャンミンは立ち尽くしていた。
そして、遠くの街灯から明かりが消えていく。
チャンミンは恐怖を感じて建物の傍に駆け寄った。壁を背にして消えていく明かりを見ているしかない。
『いったい、なんなんだ、これは!』
鼓動が高鳴り、息使いが激しくなる。
ゆっくりと自分に対して闇が迫ってきた。その闇の中から獣の息遣いが聞こえてきた時、チャンミンの恐怖は膨れあがった。
その時、チャンミンはコートのポケットが熱くなっている事に気づいた。
『なんだ?!』
慌ててポケットの中を探って取り出すと、それは今日、牧師からもらった十字架であった。明かりがすべて消え、闇が完全にチャンミンを包み込むと同時に、その十字架がものすごい光を放つ。
チャンミンは目を固く瞑ったが、周りから獣の叫び声と何かが崩れるような音が聞こえた。
再び沈黙に包まれた、と思った次の瞬間、車と人の声がチャンミンの耳に入る。
チャンミンがゆっくりと目を開けると、そこにはいつもの光景が広がっていた。
NYの大通り。車と人が行きかい、音楽や笑い声が聞こえる見慣れた道に戻っている。
チャンミンは激しく高鳴る心臓と、荒い息遣いを整えようと深呼吸をしてみたが、なかなか治まらない。
硬く握りしめていた手に気づき、開いてみると、そこには灰があった。
あの十字架が灰になっていたのである。
風に飛ばされていくそれを見つめながら、チャンミンはハッとした。
「ヒョン?!」
別の恐怖がこみ上げてきて、チャンミンはホテルに向かって駆け出した。
 


※やっと終わりが見えてきました~;






※ユノがヴァンパイアに狙われる、という妄想小説です。苦手な方は読まないで下さい。
完全自己責任でお願いします。
今までのお話 1  2  3  4

Pure Blood 5

チャンミンは仕事が終わってからマネージャーの携帯に電話をしてみると、例の男は帰ったと聞いてホッとした。
『私が来てからすぐに帰りましたよ。すごく雰囲気のある人ですね…』
『…ヒョンは…ユノヒョンはどうしてます?』
『少し疲れたようでしたが…あれからスタジオから連絡があって、歌入れのコーラスに雑音が入っていたらしく撮り直しに行かなきゃいけなかったんです』
『じゃあ今はスタジオ?』
『はい、今スタジオで録音中です』
『そうですか…ありがとうございました』
という事はすぐホテルに帰ってもユノはいない訳だ…
ご飯食べて帰るか~と、チャンミンは少しがっかりした。
チャンミンがホテルに帰ってもユノはまだ戻っておらず、そのままお風呂に入ると、自室に入った。ベッドに横になりながら本を読んでいると、うたた寝してしまった。
どれぐらい時間がたっただろうか、ドアをノックする音で目を覚ました。
「…ん?…はい…」
「チャンミン…」
ドアが開くと、枕を抱えたユノが顔をのぞかせた。
「…お帰りなさい…いつ、帰ったんです?」
「…少し前…チャンミン…いっしょに寝ていい?」
「え?」
このホテルのスイートは広いリビングと2ベッドルームで、ユノとチャンミンは一部屋ずつ使用している。どちらにも大きなベッドが置かれているので、大柄な男二人で横になれないことはないが…
疲れているからゆっくり寝たいんですけど~と、言おうとしたチャンミンだったが、ユノの不安そうな顔をみて言葉を飲み込んだ。
「いいですよ…」
チャンミンの言葉を聞くと、パッと顔を輝かせてベッドにもぐりこんでくる。普段はあんなにカッコいいのに途端に可愛らしくなるユノをみて、チャンミンは無意識に微笑んでいた。
「おならしないで下さいよ。ヒョンのは臭いんだから」
「僕のおならは臭くない!チャンミンも別に僕の前でしていいんだよ?インタビュー聞いた時、気を使っているのかと思ってちょっとショックだった」
「……………」
出来るか!と、チャンミンは心の中で叫んだ。
「電気消しますよ」
サイドテーブルのスタンドの明かりを消すと、部屋は間接照明の柔らかい明かりだけになった。
ユノはチャンミンにぴったりと身体を寄せてきて、チャンミンは寝にくくて仕方ないが、安心しきった表情で眠るユノを見てあきらめた。
どうしたのだろう?何か不安なのだろうか…?
チャンミンは少し心配になった。
初めて二人がいっしょに寝たのは、二人だけになって活動休止の時期だった。
言葉にしなくても共に不安で怖いのは分かっていた。世間からひどいバッシングを受けてお互い苦しんでいる事も…
世界中で今の自分の苦しみを理解出来るのは、ユノヒョンだけだろう…と思った。
ある日、宿舎のリビングで一緒にテレビを見ていたが、寝る時間になってもお互い離れたくないと感じていて…
「今から寝る部屋を暖めるのも邪魔くさいから、ここで寝ないか?」
寒い日だったので暖房していたのを口実に、そこで布団を敷いていっしょに眠った。
それ以来、時々いっしょに眠るようになったのである。
あの時、いつも頼もしいユノが自分に身体を寄せてきて、肩口に顔を埋めるようにして寝た。縋るように…頼るように…
その時チャンミンは初めてユノを「守りたい」と思ったのだ。
怖い先輩で、真面目すぎるくらい真面目で…納得できない事もあったが、頼りになるリーダーで、純粋すぎるところが心配でもあった。
「助けたい」と思う事は何度もあったが「守りたい」と思ったのは初めてだった。
それから自分は強くなれたような気がする…
ふと、ユノの首元をみると、十字架をつけているのに気づいた。
眠る時にまでつけているなんて珍しいな…やはり何か不安なのだろうか…
チャンミンの脳裏に今日会ったカートの姿が甦る。
どうして彼は鏡に映っていなかったのか…
…鏡に映らないのはヴァンパイアだと相場が決まっている…
『…何、考えているんだ…バカバカしい…』
一瞬、思い浮かんだ言葉をチャンミンは急いで否定した。
嫌な気持ちになったチャンミンは、ユノの背中に手をまわして優しく抱き寄せる。
『ヒョン…何があっても、僕が守るからね…』
胸に新たな誓いをたて、チャンミンも目を閉じて眠りについた。
 
 

※どうして、話が進まないのかな~;おかしいな~;






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