※ユノがヴァンパイアに狙われる、という妄想小説です。苦手な方は読まないで下さい。
完全自己責任でお願いします。
今までのお話
1 2 3 4Pure Blood 5チャンミンは仕事が終わってからマネージャーの携帯に電話をしてみると、例の男は帰ったと聞いてホッとした。
『私が来てからすぐに帰りましたよ。すごく雰囲気のある人ですね…』
『…ヒョンは…ユノヒョンはどうしてます?』
『少し疲れたようでしたが…あれからスタジオから連絡があって、歌入れのコーラスに雑音が入っていたらしく撮り直しに行かなきゃいけなかったんです』
『じゃあ今はスタジオ?』
『はい、今スタジオで録音中です』
『そうですか…ありがとうございました』
という事はすぐホテルに帰ってもユノはいない訳だ…
ご飯食べて帰るか~と、チャンミンは少しがっかりした。
チャンミンがホテルに帰ってもユノはまだ戻っておらず、そのままお風呂に入ると、自室に入った。ベッドに横になりながら本を読んでいると、うたた寝してしまった。
どれぐらい時間がたっただろうか、ドアをノックする音で目を覚ました。
「…ん?…はい…」
「チャンミン…」
ドアが開くと、枕を抱えたユノが顔をのぞかせた。
「…お帰りなさい…いつ、帰ったんです?」
「…少し前…チャンミン…いっしょに寝ていい?」
「え?」
このホテルのスイートは広いリビングと2ベッドルームで、ユノとチャンミンは一部屋ずつ使用している。どちらにも大きなベッドが置かれているので、大柄な男二人で横になれないことはないが…
疲れているからゆっくり寝たいんですけど~と、言おうとしたチャンミンだったが、ユノの不安そうな顔をみて言葉を飲み込んだ。
「いいですよ…」
チャンミンの言葉を聞くと、パッと顔を輝かせてベッドにもぐりこんでくる。普段はあんなにカッコいいのに途端に可愛らしくなるユノをみて、チャンミンは無意識に微笑んでいた。
「おならしないで下さいよ。ヒョンのは臭いんだから」
「僕のおならは臭くない!チャンミンも別に僕の前でしていいんだよ?インタビュー聞いた時、気を使っているのかと思ってちょっとショックだった」
「……………」
出来るか!と、チャンミンは心の中で叫んだ。
「電気消しますよ」
サイドテーブルのスタンドの明かりを消すと、部屋は間接照明の柔らかい明かりだけになった。
ユノはチャンミンにぴったりと身体を寄せてきて、チャンミンは寝にくくて仕方ないが、安心しきった表情で眠るユノを見てあきらめた。
どうしたのだろう?何か不安なのだろうか…?
チャンミンは少し心配になった。
初めて二人がいっしょに寝たのは、二人だけになって活動休止の時期だった。
言葉にしなくても共に不安で怖いのは分かっていた。世間からひどいバッシングを受けてお互い苦しんでいる事も…
世界中で今の自分の苦しみを理解出来るのは、ユノヒョンだけだろう…と思った。
ある日、宿舎のリビングで一緒にテレビを見ていたが、寝る時間になってもお互い離れたくないと感じていて…
「今から寝る部屋を暖めるのも邪魔くさいから、ここで寝ないか?」
寒い日だったので暖房していたのを口実に、そこで布団を敷いていっしょに眠った。
それ以来、時々いっしょに眠るようになったのである。
あの時、いつも頼もしいユノが自分に身体を寄せてきて、肩口に顔を埋めるようにして寝た。縋るように…頼るように…
その時チャンミンは初めてユノを「守りたい」と思ったのだ。
怖い先輩で、真面目すぎるくらい真面目で…納得できない事もあったが、頼りになるリーダーで、純粋すぎるところが心配でもあった。
「助けたい」と思う事は何度もあったが「守りたい」と思ったのは初めてだった。
それから自分は強くなれたような気がする…
ふと、ユノの首元をみると、十字架をつけているのに気づいた。
眠る時にまでつけているなんて珍しいな…やはり何か不安なのだろうか…
チャンミンの脳裏に今日会ったカートの姿が甦る。
どうして彼は鏡に映っていなかったのか…
…鏡に映らないのはヴァンパイアだと相場が決まっている…
『…何、考えているんだ…バカバカしい…』
一瞬、思い浮かんだ言葉をチャンミンは急いで否定した。
嫌な気持ちになったチャンミンは、ユノの背中に手をまわして優しく抱き寄せる。
『ヒョン…何があっても、僕が守るからね…』
胸に新たな誓いをたて、チャンミンも目を閉じて眠りについた。
※どうして、話が進まないのかな~;おかしいな~;
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