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東方神起茶屋

東方神起(二人)に対する歪んだ愛と腐女子のオタク心を片隅で叫ぶブログ 同時に平和について真剣に訴えていきます。歴史修正主義、差別主義、絶対NO! 
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※萩尾先生の某漫画が元になった妄想小説です。
嫌な方は読まないようにお願いします。
完全自己責任でお願いします。




プロローグ 1 2 3 4 5

思い出の棘6(最終話)

「あの…ヒョン…僕は…その……」
チャンミンは自分の気持ちを伝えようとしたが、なんと言っていいか分からず戸惑ってしまう。
「…うん…なに?」
「ヒョ…ユノヒョンが…好きなんです…」
告白した途端、チャンミンは顔から火が出ているのではないか、と思う程頬が熱くなった。
「僕も好きだよ」
ユノが優しく微笑みながら言葉を返す。
しかし、それはチャンミンの言っている意味と違うものだった。
「…違うんです…僕は……愛してるんです……」
「…え?…」
ユノは少し驚いたような、何を言われたのか分からないような表情を浮かべる。
その表情があまりに無防備で、可愛くて、チャンミンは無意識のうちにユノの唇にキスをしていた。
柔らかい唇の感触が伝わってきて、チャンミンの胸はユノへの愛しい気持ちでいっぱいになる。
「…チャン…ミン…」
ユノの言葉に我に返ったチャンミンは弾かれたように飛びのいた。
先ほどと違ってユノは驚いた表情を浮かべている。
(俺は…い、今…何した…?)
自分の大胆さに自分で驚いたチャンミンは、顔だけでなく、全身が火を噴いたかのごとく熱くなった。
「…ご、ごめん…なさい…」
やっとそれだけを言うとチャンミンは急いで部屋を飛び出したのだった。

自室に戻ったチャンミンは恐ろしいほど落ち込んだ。
自分の失態に呪いたくなる。
(いきなり…キスするなんて…何やってんだ俺は~!)
でも、本当にあの時…我慢できなかったのだ。
ユノへの愛しい気持ちが溢れ出て、押さえられなかった。
(…き…嫌われたかも…)
ず~んと重い雲がチャンミンの心に立ち込める。
その時、部屋をノックする音が響いて、返事をするのをためらっていたが、勝手にドアが開いた。
「なんだ、居たのかチャンミン、ちょっといいか?」
入ってきたのは歌のトレーナーだった。
「…はい…なんですか?」
「明日…幹部の方々の前で歌を披露してもらいたいんだ」
「…え…?」
「ユノと組んで新しい東方神起としてやっていく技量があることを見せる為だ。いいか?」
「…で、でも…ユノヒョンは…」
「さっき、ユノと話したけど、チャンミンがいっしょにやってくれるのなら、ありがたいと思っているって言ってたよ」
「ほ、本当ですか!?」
「本当だよ。俺もチャンミンとユノだったら上手くやっていけると思うんだ。性格は正反対かもしれないけど、一番大切なとこは似ているから。でも、ユノが言っていたように厳しいと思うよ。それでもいいか?」
「はい」
チャンミンは晴れ晴れした気持ちではっきり言い切った。
ユノが自分を認めてくれた事が純粋に嬉しい。
明日は全身全霊で歌おう、と思った。

そして、次の日。
幹部の人達がずらりと並ぶ中練習所でチャンミンは歌った。
たくさんの稽古やライブを経験してきた、チャンミンは歌は思いを込めるものだと思っていた。
音程を外さない、とかメロディーを美しく保つとか、それだけでなく感情を表現しなければ、それはただの音符になってしまう。
ただの音符でいいならコンピューターの方が正確だ。でも、それでは人々は感動しない。
思いは必ず聞いている人に伝わる。
それが一番大切なんだ、とチャンミンは思っている。
幹部の人達が大勢いるのに、緊張しないのがチャンミンは自分でも不思議だった。
歌いながら、チャンミンはユノとの思い出の数々を思い出していた。
初めて会った時。あの時もらったルビーのピアスは今でも大切に持っている。
祖母が亡くなって泣いた時もユノは側にいてくれて…
いつも、いつも、辛い時にユノは来てくれた。
あの時からユノは全く変わらない。
優しくて…綺麗で…純粋な心をもっていて…
どうしてユノは自分を知っていたのだろう…?
今度話す時に聞いてみよう…

チャンミンが歌い終わると一斉に拍手がわき上がった。
「とても良かったよ」
「いつの間にこんなに上手くなったの?」
「いや~びっくりしたよ」
次々に賞賛の言葉をかけられる。
これで、新しい東方神起のメンバーはチャンミンで決まりだな、という空気になった。
チャンミンはまだ現実感が感じられずにいたが、壁際に立っていたユノの姿が目に入り、ドキリとした。
ユノの美しい瞳から涙が一筋零れていたからだ。
「ユノ?どうした?」
隣に立っていたマネージャーが驚いて尋ねる。
「…あ…感動して…」
「しまった、もうこんな時間!ユノ、早く行こう。飛行機に乗り遅れてしまう」
マネージャーに手を引かれながら、ユノはチャンミンに優しく微笑んで部屋を出て行った。
それを見たチャンミンは幸せで天にも上りそうな気持になる。
(これから、ユノといっしょに頑張っていけるんだ…)
自分はまだ未熟だから、ユノに支えられる事も多いだろう。
けれど、同じように自分がユノを支えられる時もある筈だ。
いや、きっと支えてみせる。
誰かに傍にいて欲しいとユノが思った時は、自分が傍にいてあげられるような…
チャンミンはとても誇らしい気持ちになって、とても幸せだった。
しかし、その幸せは長く続かなかった…
数時間後、ユノが乗った飛行機が事故を起こし、海上に墜落して多数の死傷者が出たというニュースが飛び込んできたからである。

ニュースを聞いてから、チャンミンは自分がどうやって生活していたのか分からなかった。
周りの人達はパニックを起こしていたが、それさえも遠くの出来事のように思えた。
自分を取り巻くすべてが色を失ってしまったようで、まるでモノクロ映画の中にでも迷い込んだようだ。
ユノが見つかったと報告があった時だけ、現実感が戻ってきた。
飛行機が墜落した海域は極寒の地域で、ユノは寒さの為に仮死状態になった重体だという。
代表とマネージャーとチャンミンは運ばれた病院に駆け付けた。
集中治療室に入っていたので面会は出来なかった。
ユノが持っていた品物を渡され、マネージャーが確かめていると、何かが床に転げ落ちる。
チャンミンがそれを拾い上げると、それはルビーのピアスだった。
チャンミンが初めてユノに会った時に渡された片方のピアス…
ルビーの紅がチャンミンを覆っていたモノクロの世界を吹き飛ばした。
(初めて会ったあの時、ユノはなんと言っていた…?)

…片方は飛行機に落としてきてしまったんだ…
…僕はチャンミンを知っている…知らない人じゃないよ…

(ユノが初めて歌手だと知った時は…)

…チャンミン…愛してるよ…
それを言い忘れたくなかったんだ…
…もっとチャンミンと話したかった…もっといっしょにいたかった…いっしょに歌って、いっしょにステージに立って…同じ景色をみて、同じ思いを感じて…もっといっしょに…

「う!」
チャンミンは強烈な胸の痛みを覚えてしゃがみ込んだ。
「どうしたチャンミン」
マネージャーが心配して覗き込んでくるが、チャンミンは答えられなかった。
…ユノは…時を超えて…自分に会いに来てくれたんだ…
……言い忘れたくなかったから…
…ユノの思いが…過去の自分に、何度も、何度も会いにきてくれた…
これまでのユノとの思い出が、棘のようにチャンミンの心に突き刺さる。
思い出がこんなにも苦しみと共に思い出す時がくるなんて…
あまり痛い胸の痛みに、チャンミンは涙を零していた。
(…痛い…痛いよ…ユノ……)
そして、そのまま気を失ってしまった。

気が付いた時は病院のベッドの上で、マネージャーが横の椅子で居眠りしていた。
チャンミンはそっと起き上がり、ユノがいる集中治療室に向かった。
ガラス越しにユノが眠っている姿が見える。
(今、いつの時の自分に会っているのだろう…)
…きっとユノは目を覚ます…
チャンミンは確信していた。
(このまま、僕たちは終わらないよね……)
ユノが言ったように、僕たちはもっと話して、もっといっしょにいて、いっしょにステージに上がるのだ。
たくさんの思い出をこれから二人でつくっていくに違いないのだから…
(…だからユノ…待っているからね…)
あなたが目を覚ます、その時まで…
チャンミンは優しさに溢れた強い気持ちで、いつまでもユノを見つめ続けていた。

fin


※元ネタは萩原先生の「マリーン」です。
真相の分かるシーンは本当にびっくりしました。
せつなかったな~





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※萩尾先生の某漫画が元になった妄想小説です。
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プロローグ 1 2 3 4

思い出の棘5

「チャンミン…ちょっと…」
歌のトレーナーに手招きされてチャンミンは練習部屋の隅に駆け寄った。
「なんでしょうか?」
「いきなりなんだけど…チャンミンはユノと二人で東方神起になれって言われたら嫌か?」
「…え……」
心臓が飛び上がったのが分かった。
ユノといっしょに…東方神起になる…まるで夢のような話である。
「な、なんですか…ユノヒョンと…僕が?」
「う~ん…そういう話が出ているんだ…ユノ以外のメンバーはSMを離れる事が決まりそうで…」
「そうなんですか…」
ユノがどれだけ悲しむだろう、と考えるとチャンミンは胸が痛んだ。
「それで、誰か他のメンバーとユノが組んで新しい東方神起を結成させないかって話になっているんだが、その新しいメンバーにチャンミンの名前があがっているんだよ」
「…そ、そうなんですか…」
心臓がバクバク高鳴る。
「でも…ユノが反対しているんだ…」
「え……」
チャンミンの気持ちが一気に急下降した。
…ユノヒョンが…反対……
あからさまにしょんぼりしているチャンミンに気づいてトレーナーは慌てて付け加えた。
「決してチャンミンが悪いって言っているんじゃないよ。ユノはチャンミンの為にならないだろうって言っているんだ」
「どういう意味です?」
「チャンミンはどう?ユノと東方神起をやっていく気はある?」
「はい…」
もし、自分が東方神起のメンバーになってユノといっしょにやっていけたら…
ユノを助けていけるのだったら…これ以上に嬉しいことはなかった。
「じゃあ、ユノと二人で話してみてくれないか?幹部の人から言われるよりその方が話やすいだろう」
トレーナーに言われて、チャンミンはユノと話をする事にした。
ユノがいる部屋を教えてもらって、チャンミンは急いで練習部屋を飛び出した。ユノがいる部屋のドアをノックすると、ユノから返事があったのでドキドキしながらドアを開く。
「チャンミン?どうしたの?」
いつもと変わらない笑顔を見せるユノだったが、チャンミンは少し腹がたってきた。
「あの…ユノヒョンは…僕が東方神起になるのは嫌なんですか?」
「…あ…その話か…チャンミンが嫌なんじゃないよ…チャンミンの為によくないって意味だよ」
「どういう意味ですか?」
「…リスクが高い…」
「リスク?僕の実力が伴わないから?」
「違うって…チャンミンは歌も上手いし、ダンスも上手いし…背も高いしカッコ良いし…」
チャンミンはユノに褒められて顔が火照ってきた。
「…東方神起って名前は少し暗い歴史がついてしまった…そのグループの名前を背負うより、真っ新なグループで始めた方が絶対チャンミンの為になるよ」
…じゃあ、あなたは…?ユノはそのグループの名前を背負っていくんですか?一人で…?
「きっとチャンミンは人気者になるよ…誰にも愛される歌手になるよ…」
「そうじゃ…ないんです…」
「うん…?」
「僕は…人気者になりたいんじゃないんです…僕は…」
そうだ…僕がこのSMに入ったのはユノの側にいたいからだった…
もちろん、今は真剣に歌手としてやっていきたいと思っている…けれど…
「ユノヒョンの助けになりたいんです…」
「…チャンミン……」
「僕じゃ駄目ですか…頼りないですか…?」
「違うよ…むしろ…逆だよ……」
「逆…?」
「…チャンミンに頼り過ぎちゃうんじゃないかって…それが怖い…」
「頼っていいんです…」
「…え……?」
「頼っていいんです。僕はユノヒョンいつも助けてもらった…頼ってばかりだった…今度は僕がユノヒョンを支えたいんです…」
「……………」
「ユノヒョンといっしょに東方神起をやっていきたい…」
「……………」
「そりゃ…僕はまだまだ役不足かもしれない…でも苦しみや悲しみを半分に分け合うようになりたい…嬉しい時楽しい時は倍に出来る…そうやって頼り合って、支え合って…それが本当のメンバーじゃないですか?」
「…チャンミン……」
チャンミンは無意識にユノを抱きしめた。
その時初めてチャンミンはユノと同じくらい自分の背が高くなっていると気づく。

……チャンミン…愛してるよ………

初めてユノが歌手だと知った時。
あの時ユノが自分にそう言ったのは、可愛い弟としてだったのだろう…
でも、今の自分は……
チャンミンは自分がずっとユノを愛していた事に気が付いたのだった。





※萩尾先生の某漫画が元になった妄想小説です。
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プロローグ 1 2 3

思い出の棘 4


思い出の棘 4

東方神起のツアーは大成功に終わった。
いろんな国のいろんなイベントにも参加したが、どこも熱狂的に迎えられた。時には度を越したファンの行動もあったりと大変な事も多かった。
が、スタッフもサポートメンバーも成功に喜び、達成感を感じられるツアーであった。
サポートメンバーであるチャンミン達にもファンレターが届いてチャンミンは驚いた。
ファンレターなんかもらうのは初めてだったから…
嬉しいけれどちょっと照れくさいような…
宿舎に戻ってきてチャンミンは、ほっと息をついた。
気持ちを落ち着かせようと、外に出て夜道を軽く散歩する事にした。
『ツアーは大変だったけれど、すごく勉強になったし、とても楽しかったな~』
歩きながらツアーを振りかえって、チャンミンはこれまでの事を思い出していた。
東方神起のメンバーのオーラはやっぱりすごかった…
舞台の上でも楽屋裏でも、ユノはいつもリーダーだった。
周りの人達に気を使い、メンバーをまとめて、何事にも真摯に誠実に取り組んで…
…やっぱり、すごいんだな…ユノは…
みんながユノの人柄が大好きで好感を抱いているのが分かった。そう思わせるものをユノは持っているのだ。
なんだかチャンミンは誇らしい気持ちになって宿舎に戻ってきた。
自分の部屋に戻ろうと練習部屋を横ぎったが、部屋の中から口論しているような声が聞こえたのである。
その中の一人がユノの声であったので、チャンミンは思わず足を止めた。
「…どうして…なんだ…みんな…話合えば…」
「ユノこそ…俺たちは……」
「…なあ…いっしょにSMを…」
断片的に聞こえてくるだけで話の内容は分からなかったが、東方神起のメンバー同士で口論をしているようだ。
不安に襲われたチャンミンだったが、盗み聞きをしているようなのが嫌ですぐに立ち去った。
でも、その不安はずっとチャンミンの胸に澱のように残ったままだった。
そんな中、東方神起のメンバーが事務所との契約を打ち切りたいと言い出してもめている、という噂されるようになったのである。
「なあ、チャンミンはどう思う?」
「な、なにが?」
キュヒョンの言葉にチャンミンはどきりとする。
「東方神起がSMを止めるかもしれないって噂だよ」
「そうだな…」
「なんでも、ユノ先輩は反対しているらしいんだが…他のメンバーの先輩が…」
近くにいた他の練習生達も話に加わる。
「ショックだな」
「…ユノ先輩可哀想…中にはひどい事言ってくる人もいるらしい…」
「どうして?ユノ先輩は関係ないだろ?もめているのは事務所とだろ」
「リーダーのくせに…とか…ユノ先輩は何も言わないけど…」
「…責任感ある人だもんな…」
「でも…あまり自分を責めないで欲しいよ…」
チャンミンもユノが心配だった。
…ユノは優しすぎるところがあるから…
余計、辛い思いをしているのではないだろうか…?
ユノが辛い思いをしていると思うと、心が痛む。
自分には何も出来ないのだろうか…?

次の日の夜中、チャンミンはいきなり目を覚ました。
なんだか目が冴えて眠れない。
何か飲もうか、と食堂に行きかけたが、練習部屋のドアから明かりが漏れているのに気が付いた。
『消し忘れたのかな?』
チャンミンが部屋を覗くと、そこにはユノが一人で床に座りこんでいたのである。
驚いたチャンミンだったが、ユノの側にはお酒の瓶が置いてあるのを見て胸がズキリとした。
一人で床に座り込んでお酒を飲むユノの背中はとても小さく見える。
『あんまり…お酒…飲めないのに…』
ツアーの間に打ち上げなどを何回かやったが、ユノはビール一杯ですぐに真っ赤になっていたのだ。
チャンミンは意を決して部屋の中に入った。
「…ユノヒョン…」
「…え…あ…チャンミンか…」
ユノは半分酔っているのか驚きもせず、少しぼんやりした瞳を向けた。
「駄目じゃないですか、こんなにお酒を飲んじゃ…」
チャンミンはお酒の瓶を取り上げた。
「チャンミン…返してくれ…」
「駄目です…」
「…返せ…」
「駄目なものは駄目です」
「…チャンミンは後輩で僕は先輩だぞ…」
「後輩だろうが先輩だろうが駄目なものは駄目です」
「……………」
ユノはキョトン…とした表情をしたが、すぐに寂しげに微笑んだ。
「…分かった…部屋に戻るよ…」
「…部屋ってこの宿舎ですか?」
「…うん…今日はこの上の客用部屋に泊めてもらってる」
立ち上がったユノはふらついたので、チャンミンがすぐに支えた。
「肩を貸しから部屋まで送ります…」
「ごめん…」
「…借りにしときます…」
「ふふ…そうだな…覚えておくよ…」
ふらふらするユノを支えながら部屋に戻ったが、途端にユノは「…気持ち悪い…」と言う。
チャンミンが急いでおトイレに駆けこませて、なんとか間に合った。
顔色が悪くて朦朧としているユノを支えながら口をすすがせ、ベッドに寝かせ、水を飲ませたり、いろいろ世話をした。
やっと様子が落ち着いて、ユノが眠ったのを確認して部屋を出ようとしたが、服が突っ張ったので振り返る。
ユノがチャンミンの服の裾を掴んでいたのである。
そっと手を放そうかと思ったが、ユノが小さく
「…行かないで…」
と囁いた。
チャンミンはその淋しげな声を聞いて、手を振りほどくことが出来なくなってしまった。
起こさないようにベッドに張り込み、ユノの隣に横になる。
ユノの寂しげな寝顔を見て、チャンミンは自分が辛い時にユノが傍に来てくれた事を思い出した。
『僕は…今…あなたの隣にいていいのかな…?』
少しは辛い気持ちを和らげてあげられるだろうか?
チャンミンは強くなりたい、と思った。
ユノを守れるぐらい強く…








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※萩尾先生の某漫画が元になった妄想小説です。
嫌な方は読まないようにお願いします。
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プロローグ 1 2



思い出の棘 3

「東方神起のバックダンサーをやってみる気はあるかい?曲によってはコーラスも担当するかもしれない」
事務所の先生に呼び出されて、そう言われた時は、チャンミンはすぐに信じられなかった。
言葉を失っているチャンミンの様子を誤解したのか
「嫌なら断ってもいいよ」
と、先生が言ったのでチャンミンは慌てた。
「い、いえ!よろしくお願いします!」
「じゃあ、後で詳しい日程表を渡すよ。次の皆での打ち合わせにも参加してね」
「は、はい!」
部屋を出たチャンミンの足取りは軽く、胸はドキドキ高鳴りっぱなしである。
(バックダンサーって事はツアーに同行するんだよね…)
ユノの近くにいる事が出来る…
夢のような話で、チャンミンはまだ実感が湧かずにいた。

が、時は容赦なく過ぎて、あっという間に打ち合わせの日になった。
メンバー、他のダンサー、バンドメンバー、スタッフなど全員が介する日である。
チャンミンは緊張しながら共にバックダンサーに選ばれたミノとキュヒョンといっしょに来ていた。
実際にユノに会うのは二年ぶりである。
座って隣のスタッフと談笑するユノは相変わらず綺麗で笑顔が眩しかった。
でも、チャンミンからは遠くて…ユノはこちらに気づいてくれない…それが少し淋しい…
「東方神起のツアーに参加できるなんてすごいよね。俺たちも素敵なライブを出来るように頑張らないとな」
隣のミノの言葉でチャンミンはハッとした。
(そうだ…俺たちの出来のせいで東方神起のライブを台無しにする訳にはいかない。全力で頑張らないと)
チャンミンは改めて気を引き締めて打ち合わせに臨んだ。
その後の練習も熱心に打ち込んだ。
さすがトップレベルの東方神起のライブでのダンスもコーラスもレベルが高くて大変だったが、弱音をはく人なんて一人もいなかった。
全員が「素晴らしいライブ」を作り上げる事に集中していたのである。
そして、東方神起のメンバーといっしょに練習する日がやってきた。
チャンミンは二年前に言われた時のようにはなるまい、といつも以上に集中した。

そして、練習が終わった時、ユノはチャンミンに声をかけてくれたのだった。
「チャンミン…すごくうまくなったね」
「…え…そ、そんな…」
「前に会った時はやる気がなさそうだったのに。すごく上手くなっていて驚いたよ」
「い…いえ…歌で…誰かを幸せに出来たらすごく素敵だなって…」
「うん…?」
「…僕のつたない歌で誰かが幸せになってくれたら僕も幸せになれる…それに歌が好きだって気が付いたんです…」
「そうか…」
「あ、すみません…えらそうな事言って…」
「ううん…すごく素敵だよ…そんな気持ちになれるなんてチャンミンが素敵だってことだよ」
ユノが笑顔を自分に向けてくれるので、チャンミンは心臓が止まるかと思った。
「ユノ、マネージャーが呼んでるぞ」
「あ、うん今行く。それじゃあ皆ありがとうございました。また、よろしくお願いします」
ユノが去っていってしまっても、チャンミンはしばらくそこから動けなかった。
あまりに幸せすぎて…








※萩尾先生の某漫画が元になった妄想小説です。
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プロローグ 1

思い出の棘 2


思い出の棘 2

「チャンミン、ここに居たのか?夕飯の時間だぞ」
「…………………」
練習生の宿舎の裏にある、小さな茂みの中にチャンミンは座りこんでいた。
キュヒョンが見つけて話かけてくるが、チャンミンは後姿のまま無言だった。
「チャンミン…ユノ先輩が言った事。気にするなよ」
「…………………」
「すごく真面目で厳しいだけだよ。悪い意味で言ったんじゃないし…」
「…………………」
「…最近、止めていく練習生が多かっただろ?それでだと思うよ…」
「…………………」
「早く、来いよ…」
キュヒョンの立ち去っていく足音が聞こえる。
チャンミンも自分がとても子供っぽいむくれ方をしている自覚はあった。だが、気持ちは抑えられない。
(どうして…ユノはまるで初めて会った人みたいな態度で…知らない顔をして…厳し顔をして…なんだよ…!もうユノなんか知らない!)
心の中は怒りと悲しみがごっちゃになって何がなんだか分からなかった。
その時、お腹のムシが盛大な音をたてて鳴る。
(…お腹すいたな…)
育ち盛りの腹のムシは正直なのである。
夕食を食いぱぐれてはたまらない、とチャンミンはシブシブ立ち上がり、食堂に向かった。
途中で稽古場を横切った時、明かりがついているのに気づく。
誰だろ?
気になって、覗いてみると、チャンミンと同じ練習生が何人も練習していた。
夕食の後は各自の自由時間になっている。居間でテレビを見ようが部屋でゲームをしようが自由だ。
それなのに、みんなはダンスの練習をしている…
(みんな…本気で歌手になりたくて…頑張ってるんだ…)
自分はみんなのような真剣さがあるだろうか…?
ここ数か月は新しい環境に慣れる事で必死だったけど、本気で歌手になりたくてオーディションを受けて勝ち上がってきた皆と自分は気持ちのモチベーションがどこか違っている。
(今日のユノが見ていた時も、僕はユノにばかり気をとられ、真剣にダンスを踊っていただろうか?)
他の真剣に練習をして自分を磨こうと頑張っている仲間に対して、チャンミンは自分がとても失礼な事をしているような気がした。
(ユノはそれで怒ったんだろうか…?)
他の練習生達と同じに扱い、特別扱いしないという意味だったのだろうか…?
(…今の僕は…とても中途半端だ…)
…恥ずかしい……
チャンミンは自分もこの事務所に入った以上、他の練習生に恥ずかしくないよう、真剣に取り組んでいこうと決意した。
そして、ユノに認めてもらいたい……
~グー~(お腹のムシ)
「その前に腹ごしらえしなきゃ」
チャンミンは晴れ晴れとした気持ちで食堂に向かった。

それからのチャンミンは気持ちが吹っ切れて、積極的に練習に取り組み、他の練習生達と自主練を欠かさず行うようになり、メキメキ実力を付けていった。
東方神起の情報もずっと欠かさずチェック。
スケジュールはとても過密で、世界中にファンがいる為、海外ライブも多数行っている。
同じ事務所だから外部は知らない情報も入ってくる。
でも、ユノが素敵な人だと分かる話ばかりで、幻滅するような情報はまったくなかった。
だからこそ、ユノは後輩達から憧れられる先輩だった。
(本当にユノはトップスターなんだな…)
チャンミンはユノに会って話すなんて、ましてや認めてもらうなんて、月に行くぐらい難しいような気がしてきた。
そんなこんなで、二年が過ぎた頃…
初めてチャンミンが人前で歌って踊る初舞台の時がやってきた。
歌自慢大会の時とはくらべものにならないくらい緊張する…
足が震えながら、チャンミンは初舞台を乗り切った。
お辞儀をしてお客様の顔を初めて見ると…
100人ぐらいのお客様が笑顔で自分達に拍手を送ってくれている…
(僕の歌や踊りはまだまだ未熟で…そんな…大したことないのに…)
皆、笑顔で暖かい拍手を送ってくれている…
…自分がもっと頑張れば、もっと大勢の人を笑顔にできるのではないだろうか…
チャンミンはとても嬉しくて、これまで以上にもっと練習に励んだのだった。

そして、そんなチャンミンの元に…
「今度の東方神起のツアーでバックダンサーを練習生から選ぶらしい」
という噂が飛び込んできたのである。

つづく


宿舎生活とか事務所の話とか想像で適当に書いてます
すみません;







※萩尾先生の某漫画が元になった妄想小説です。
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プロローグ



思い出の棘 1

チャンミンはSM事務所オーディションの書類選考に受かり、本選まで残った。
本選は事務所の本部で行われる事になっていたので、チャンミンはお母さんと出かける事になった。
…ユノに会えるだろうか…?
チャンミンはオーディションの合否より、それが心配で怖かった。
お母さんが「BoAに会えるわ~」とはしゃいでいたのが、チャンミンの気持ちを少し楽にしてくれたが。

事務所の本部には、オーディションを受ける大勢の人達が集まっていた。
皆、それぞれに踊ったり、歌ったりして練習している。
しかし、チャンミンはユノの姿を探して、きょろきょろあたりを見渡すばかり。
途中でお母さんに「きょろきょろしないの」と注意されてしまった。
『オーディション会場でいきなり会える訳ないよな…事務所に入らないと…』
そう思った時、チャンミンの名前が呼ばれ、一人で別室に入った。
椅子に座った数人の審査員が並ぶ中、いきなり「何が出来るのか?」と聞かれてチャンミンは焦った。
これまでの予選は与えられた課題をこなすものだったからである。
困ったチャンミンは思いつきで「軍隊マーチ」を披露した。
「はい、もう結構」
ズバッと審査員に言われ、チャンミンは激しく落ち込んだ。
『…これは、絶対落ちたな…』
チャンミンはがっくりと項垂れて部屋を出て行った。
帰り道でもチャンミンは始終無言だった。
『…これでユノに会えるチャンスは消えてしまった…』
絶対に落ちるだろう、と思っていたので、合格の知らせが届いた時は心底驚いた。
練習生になると宿舎に入るか通う事になる。
チャンミンは市内に住んでいたので通う事も出来たのだが、無理を言って他の練習生らと共に合宿生活を選んだ。
ユノに会える可能性を少しでも高くしたかったからである。

宿舎に入って練習生としての生活が始まった。
学校から帰ってくるとすぐに歌のレッスン、ダンスのレッスン、生活の雑務など、忙しく日々は過ぎて行った。
何人かの練習生とも仲良くなった。
「チャンミンはどうしてオーディションを受けようと思ったの?」
他の練習生からこう聞かれてもチャンミンは上手く答えられなかった。
「お母さんがBoAに会いたいから受けろって…無理矢理受けさせられたんだよ~キュヒョンは?」
「僕はやっぱり先輩に憧れてかな~」
「へ~どの先輩?」
「「東方神起」かな~歌もダンスも上手いし」
「…そ、そう…か…」
「歌はJ先輩が上手いと思うけど、ダンスは断然ユノ先輩だよ~」
チャンミンはドキリとした。
「俺もそう思う。オーラがさ~違うよね~」
横で聞いていた練習生達も話に入り込んできた。
皆のユノを絶賛する話を聞きながら
『ユノはみんなに憧れられる先輩なんだな…』
と思い、少し胸が痛くなった。
なんだかユノが遠い人になってしまったみたいで…
「はい、みなさんダンスのレッスンを始めますよ~」
先生がやってきて、皆で合同練習となった。
鏡を前にして皆で踊っていると、レッスン部屋に数人の先輩達が入ってきた。
その中にユノがいるのを見て、チャンミンは心臓が飛び出すぐらい驚いた。
ドキドキして頭が上手く働かない。
自分が何を踊っているのかも覚えていない程だった。
レッスンが終わると、練習生達はやってきた先輩達にアドバイスを求めて殺到した。
一番、練習生達が話を聞きたがったのはユノだった。
皆に囲まれるユノをチャンミンはじっと見つめていた。
『僕の姿を見て驚いたかな?なんと言ってくれるかな?どうして?とか。よく来たね、とか言ってくれるかな?』
チャンミンは胸を高鳴らせながら、ユノの言葉を待っていた。
そして、ユノがとうとうチャンミンの前に来て、声をかけてくれた。
が、その言葉はチャンミンの期待したものとは大きく違っていたのである。
「…君…シム・チャンミン君…だよね…」
「…は、はい…」
「適当にやるんなら、早く辞めなさい」



つづく


宿舎生活とか想像で適当に書いてます
すみません;






※萩尾先生の某漫画が元になった妄想小説です。
嫌な方は読まないようにお願いします。
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思い出の棘 ~プロローグ~

チャンミンが初めてユノに会ったのは十歳の時だった。
祖母の薬をもらいに病院に行く途中、薬代を落として困っていた時である。
「チャンミン?どうした?」
名前を呼ぶ声に振り返ると、二十歳過ぎぐらいの綺麗な男の人が立っていた。
優しい瞳で自分を見つめ、少し寂しげな笑みを浮かべている。
それがユノだった。
そんなに綺麗な男の人を見たのは初めてだったので、チャンミンはしばらく見とれていた。
「どうしたんだい?何か困っている?」
「…あ、おばあちゃんの薬代を落としてしまって…」
「そうか…これはお金に替えられないかな?」
そういって、ユノは自分のつけていたピアスをはずしてチャンミンの手のひらに乗せた。
「本物のルビーだから、少しはお金の代わりになると思うよ」
チャンミンは驚いて返そうとした。
「知らない人から、こんな高価なものは受け取れません」
「…僕はチャンミンを知っている…知らない人じゃないよ…」
「え…?」
「ユノだよ…チャンミン…」
どこかで会っただろうか?学校関係の人?それとも遠い親戚…?
チャンミンは記憶をたどったが、思い当らない。
「…でも…」
「片方しかないから気にしなくていい。もう、つけれないから…」
「片方しかない?」
「…片方は飛行機に落としてきてしまったんだ…」
「でも…駄目です…受け取れません」
「いいから…持っていって…」
ユノはどこか寂しげな瞳をしている。何故だかチャンミンはそれがたまらく苦しかった。
「さ、早く行きなさい…」
「…う、うん…」
チャンミンは何度も振り返りながら、病院への道を駆けていった。

けれど、チャンミンはユノからもらったピアスを使わなかった。
彼にもらったものを手放したくなかったのである。
ユノに会った証を残しておきたかった。
持っていたかった。
病院はその時の薬代を貸しにしてくれて、後で警察に財布が届けられたので、お金は戻ってきた。
チャンミンはユノにまた会いたかった…

そして、それは一年後に実現した。
祖母が亡くなった時である。
誰にも泣き顔をみられたくなくて、近くの森で一人で泣こうと思った。
でも、森の中で一人になっても涙は出てこなかった。
その時、ユノが来てくれた。
「チャンミン…どうしたの?」
ユノは一年前と少しも変わらず、綺麗で寂しげな瞳をしていて…
ユノの顔を見た時、チャンミンは無理して押さえていた感情があふれ出て、思いっきり泣きだしてしまった。
泣きだすチャンミンをユノは優しく抱きしめてくれて…
チャンミンは安心してユノの胸の中で思いっきり泣いた。
ユノの胸の中は暖かくて…良い香りがして、とても安らぎを感じたのだった…

それから、時々、ユノはチャンミンの前に現れるようになったのである。
学校を卒業した時、入学した時、友達と喧嘩してイライラしていた時、両親との行き違いで苦しかった時…
いつもユノは来てくれて側に寄り添ってくれた…
町の歌自慢大会で優勝した時も同じように。
「ユノヒョン、見て!歌自慢大会に優勝したんだよ!」
「…チャンミンは歌が上手いから…」
「そんな事ないよ。まあ、ちょっと得意だけどね~」
へへっとチャンミンは得意げに話した。
「…チャンミンは歌手になるよ…」
「…え…?」
「…本当だよ…」
ユノはいつも淋しそうな瞳で自分を見つめている…
ユノに会うと、チャンミンはとても嬉しくて、楽しくて…でも、せつなくて胸がドキドキするのだ。
同時にいつも同じ疑問が頭に浮かぶ。
…ユノはどうして僕の事を知っているの?
どうして、僕が寂しい時、辛い時に来てくれるの?
チャンミンは聞こう、と思うのだが、怖くて聞けなかった。
聞いてしまったら…ユノは二度と来てくれないような気がして…

ユノと初めて会ってから、五年の年月がたった頃…
チャンミンはテレビ画面を見て愕然とした。
そこにユノが写っていたからである。
東方神起という四人組のヴォーカルグループのリーダーとして何か表彰されているところだった。
驚いたチャンミンの頭には詳しい内容は入ってこなかった。
だが、テレビ画面の中にユノはカッコよくダンスを踊り、抜群の歌唱力で歌い、キラキラ輝いていた。
『…すごい…』
チャンミンはそこにいるユノにも同じようにドキドキしていた。

「ヒョン!」
チャンミンは家の近くに立っていたユノを見つけて側に駆け出した。
「ヒョン!歌手だったんだね。どうして黙っていたの?すごくカッコ良かったよ!」
ユノは途端に悲しそうな表情を浮かべた。
「…ユノヒョン…どうしたの?」
何か悪い事でも言っただろうか?
チャンミンの胸に不吉な影がよぎる…
「…もう…行かないと…」
ユノの言葉にチャンミンは不安を覚える。
「…な、なんで…ヒョン…また会えるよね…」
「…チャンミン…さよなら…」
淋しげなユノの言葉にチャンミンは思わずユノの手を掴んだ。
「どうして?どこに行くの?どうしてここに来たの?僕に会いにきたんじゃないの?」
…どうして?どうして?僕は何か悪い事した?
ユノが歌手だって知っちゃいけなかったの?どうして?
チャンミンの頭の中がぐちゃぐちゃになった。
「…チャンミン…」
ユノの綺麗な瞳から涙がこぼれ落ちて、チャンミンは心臓が飛び出すぐらい驚いた。
ユノがチャンミンを優しく抱きしめる。
「…チャンミン…愛してるよ…」
チャンミンの頭の中が真っ白になる。
「それを言い忘れたくなかったんだ…」
「…ヒョ…ヒョン…?」
「…もっとチャンミンと話したかった…もっといっしょにいたかった…いっしょに歌って、いっしょにステージに立って…同じ景色をみて、同じ思いを感じて…もっといっしょに…」
抱きしめる力が強くなってチャンミンは思わず目を閉じる。
ユノの寂しそうな言葉を聞いていると、胸が苦しくなる…
気が付くと、ユノは姿を消していた。
チャンミンは訳が分からず、呆然と立ち尽くしていた…
…もう…ユノに会えないのか…?
そんな予感がしてチャンミンは絶望的な気分になる。
フラフラしながら家に帰ると、母親が一枚の紙切れを見せつけた。
「チャンミン見て~SM事務所のオーディションだって。受けてみない?」
「…え?…」
「チャンミン歌自慢大会で優勝したじゃない?いい線までいくかもよ~オーディション会場でBoAとか東方神起に会えるかもしれないし~」
「え!」
東方神起!
チャンミンは母親の持っていた紙切れをひったくった。
「どう、チャンミン?受ける気ある?」
東方神起…ユノがいるグループだ…SMが所属事務所なのか…
SM事務所に入れば…ユノに会える…!
チャンミンはオーディションを受けることを決めた。


つづく


※萩尾先生の某漫画が元になってます~;
ご存知の方は申し訳ありません~;
タイトルでなんとなく分かるかと思いますがアンハッピーエンドです;







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