※妄想小説です。苦手な方は読まないで下さい。
That is the reason why
むせるような湿気と緑の香り。
チャンミンは密林の中、自分が一匹の豹になっている事に気づいた。
『あれ?自分は豹になっちゃったのか?ま、いっか』
軽く考えて緑の中を走りだす。
豹になったチャンミンは、飛ぶように舞うように走る事が出来る自分が楽しくて、いつまでも駆け続けた。
目の前の視界が突然開ける。
一面に広がる草原に出たチャンミンは、一人の男性が座っているのを見つけた。
草原の中に座っていたのはユノだった。
ユノはチャンミンに気づくと、柔らかい微笑みを見せて手招きした。
「…おいで…」
豹になっているのに怖がる様子はまるでなく、近づいてきたチャンミンの頭を撫ではじめる。
「よしよし、どこから来たんだ?ジャングルに住んでいるのかい?」
どうやらチャンミンだと気付いていないようである。チャンミンはおもしろくなって、ユノの頬を舐めた。
「はは…くすぐったいぞ…」
ユノの笑い声をきいたチャンミンは、ますます楽しくなってユノにじゃれだした。
「こらこら…重いぞ~…はは…」
…ユノの笑い声が、笑顔が好きだ…
『ユノヒョン…大好き…』
チャンミンの胸がユノへの愛しさでいっぱいになる。と、いきなりユノが声をあげた。
「痛っ!」
ハッとしたチャンミンが急いで身を引くと、ユノの唇に血が滲んでいた。興奮してひっかいてしまったらしい。自分が豹の爪を持っている事を忘れていた。
先ほどまで、愛しさで溢れていたチャンミンの胸が、罪悪感に満ちてしまう。
「気にするな。お前のせいじゃないから」
しゅん、と沈んでいたチャンミンの頭をユノはまた優しく撫でてくれる。
お詫びに、と思ったチャンミンはユノ唇を舐めて血をぬぐった。
ユノの血はとても甘くて…
チャンミンは血をぬぐっているうちに、いつしか人間の姿に戻っていた。
そして、唇を舐めているのではなく、口づけていた。
「……ん……」
ユノの甘い吐息がチャンミンの唇をかすめる。薄く開いた唇に舌を差し入れ、深く口づける。
「…ふ…んん……」
苦しそうなユノの声が耳を掠めるが、甘い唇に酔いしれたチャンミンは口づけを止められなかった。舌をからませ、身体を草原の上に押し倒す。
「…チャン…ミン……」
ユノの掠れた声にぞくぞくする。
どうして、こんなにユノは『甘い』んだろう……
その声も、唇も、吐息も、笑顔も…
「チャンミン」
このまま、ずっとユノと二人で身体を絡ませ合っていられたら……
「チャンミン、起きて」
ユノの声に、チャンミンはガバッと起き上った。しばらくの間、自分が夢を見ていた事に気づかなかった。
「大丈夫か、チャンミン?疲れているのか?」
「…いえ…大丈夫です…」
どうやら、テレビ局への移動中の車の中で、自分はうたた寝をしていたらしい。
『…にしたって…なんで、あんな夢を見てしまったのだろう?』
チャンミンは恥ずかしくて、いつにもましてユノの顔がまともに見れなかった。
特に、ユノの唇を見ると、あの甘い口づけが甦ってしまうのだ。
目に入る度にエロテッィクに感じられて、頬が赤くなる。
ユノはそんなチャンミンの様子に心配そうだったが、訳が話せる筈はなかった…
後日、この時の収録がテレビで公開されると
「チャンミンは熱があったんですか?」
「二人は喧嘩したんですか?」
との問い合わせが殺到した。
※ユノとまともに目が合わせられないチャンミンっていつも可愛いですよね~v
でも、ユノが自分を見つめてない時はじ~~とユノを見つめてるんだよね~v