
覆面芸術家バンクシーの有名な作品
「花束を投げる男」パレスチナの「世界一眺めの悪いホテル」目の前に分離壁も人気http://news.livedoor.com/article/detail/13006621/ヨルダン川西岸パレスチナ自治区ベツレヘムに英国の覆面芸術家バンクシーが手掛けたホテルが開業した。
客室の窓の外にそびえるのは、イスラエルがテロ阻止を名目に建設した高さ約8メートルのコンクリートの分離壁。
売り文句は「世界一眺めの悪いホテル」。しかし、評判を聞いて世界各地から観光客が集まっている。
バンクシーは世界各地に神出鬼没に現れ、壁などに社会風刺画を描くことで知られる。
イスラエルとの紛争が続くパレスチナでは、西岸の分離壁やパレスチナ自治区ガザにも作品を残している。
今回完成したホテルの名は「ザ・ウォールド・オフ・ホテル(壁で隔てられたホテル)」。
今年は、パレスチナにユダヤ人国家を建設することを英国が認めた1917年の
「バルフォア宣言」から100年に当たる。
枕投げをするイスラエル兵とパレスチナ人男性の壁画、催涙ガスの煙にむせる胸像など、室内の至る所にバンクシーの作品が施され、ホテル全体がイスラエルによる占領の実態を伝えている。
宿泊者のドイツ人医師ユリウス・プリブさん(29)はベツレヘムを訪れたのは初めて。
「このホテルは魅力的だが、壁のせいで自由に動けない状況を伝えているため、同時に恐ろしさも感じる」と印象を語った。
客室は全9室で、1泊30~965ドル(約3300~10万8000円)。ウィサム・サルサ総支配人によれば、3月20日の開業以来、ほぼ満室が続いている。
外国人観光客のほか、地元のパレスチナ人、さらにイスラエル人も訪れているという。
「このホテルは反ユダヤ教、反イスラエルではなく、反占領、反分離壁だ。占領や壁は、自由や正義の観点からイスラエル人にとっても良いものではない」と総支配人は訴えている。