※ユノとチャンミンが探偵やっている、という妄想小説です。
苦手の方は読まないで下さい。こちら東方探偵社 1「お早うございます。お父さん、お母さん。今日も天国から僕たちを見守っていてくださいね」
朝の恒例になっている両親への挨拶をすませると、ユノは事務所に入っていった。
チャンミンは先に来ており、すでに秘書のエリカと今日の依頼を確認している。
「あ、ヒョン。早く来て下さい。今日の依頼は3件ですよ。」
「うん、どんな内容?」
「2件はいつものごとく「ストーカーを諦めさせる為に恋人のふりしてデートして欲しい」って内容です…」
「またか~ストーカーってそんなに増えているのかな~怖いね」
「………………」
「………………」
チャンミンとエリカは鈍感なユノの発言を軽く無視した。
このテの依頼はイケメン探偵であるユノとチャンミンとデートしたい、という夢を叶える為のでっちあげだと分かっているからだ。
気づいていないのはユノだけである。
『こんなので大丈夫なのかな~?』
と、チャンミンは心配になる時がある。
ユノとチャンミンの二人が、両親の経営していた探偵社を再開させたのは一年前である。
ユノのお父さんが経営していた探偵社であるが、チャンミンのお母さんと10年程前に結婚してから、夫婦二人で切り盛りしていたのだ。
その時からユノとチャンミンは兄弟となり、家族4人で楽しく暮らしていたのだが、両親は事故で5年前に亡くなってしまった。
二人は両親の残してくれた探偵社を引き継ごうと決めた。
頑張って探偵ライセンスを取得して再開したのが一年前なのだ。
超イケメン二人の探偵社は、女性たちの依頼が殺到して大盛況であったが、その依頼のほとんどがでっちあげであり、そのうちお客同士で争い事まで起きるようになってしまった。
チャンミンは対策として
「依頼はメールのみの受付」
「事務所の場所は秘密」
そして、美人秘書を雇い、彼女に依頼の厳選をさせる事にしたのである。
雇われたエリカは頭脳明晰で美人だが、女性にしか興味がないのでユノとチャンミンには何も感じない。
この探偵社で働いていれば、美人女性に会える機会が多くて楽しい、という理由で働いているのであった。
「まあ、この2件は許容範囲でいいと思いますよ。初めてのお客さんだし、話してみて「一度デートすれば満足してくれる女性」だと判断しました」
「満足って?」
意味が分かっていないユノが尋ねるが、これも二人は軽くスルー。
「ヒョンと僕のどっちです?」
「一人ずつです。効率いいでしょ」
「いつ?」
「今日ですよもちろん。11時からランチ付で午後6時まで。デートプランはお任せなので組んでおきました。お店の予約も済ませておりますのでこの通りにデートして下さい。最後は自宅へ送り届ける。きっちり時間通りに終わって下さいね。特にユノ」
「え?何が?」
「何がじゃないですよ。いっつも「もう少しだけ傍にいて…」なんて言われて時間超過してるでしょうが」
「でもな~やっぱり不安だと思うんだよ…変なストーカーに付きまとわれて…」
「………………」
「………………」
だからでっちあげなんだってば…
言おうかと思うのだが、チャンミンは諦めて心の中でため息をついた。
『こんなに人を疑う事を知らないユノが探偵なんてやっていけるのかな~』
それは、探偵社を再開する前から思っていた事だったが
『両親の残してくれたものを無くしたくない』
というユノの強い気持ちは理解出来たし、チャンミンも同じだった。
『足りないところは僕がフォローすればいいか』
チャンミンはそう思って今までやってきた。実際、上手くいっているのだが…
「残りの依頼は何?」
「それがすごいですよ。東方探偵社初めてのビッグな仕事です」
「へ~何々?」
ユノがワクワクしている。
「なんと、怪盗からダイヤのネックレスを守って欲しい、という依頼です」
「怪盗~?」
ユノとチャンミンの二人は合唱した。
つづく
※すみません~;趣味丸だしの話になると思います;
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